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にいがた水紀行・17
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村の小川とカジカで考えた
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小船井秀一
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窓の外は、雪が降っている。音もなく、静かに降りしきる。暖冬の予報は、たぶん当たっているのだろう。12月の終わりにしては、津南の雪は少ないという。しかし、それでも、新潟市育ちの僕にとっては、十分すぎる大雪だ。この文章は、1994年の大みそかに書いている。今降っている雪は、明日になればものすごい積雪となっていることは間違いないだろう。あ、もう新年になっちまった。困った困った。ま、困ってばっかりじゃ文が先に進まないので。今回は、新潟の水辺を考える会が11月に行なった「水辺ウォッチング」の話をしようと思います。 今回の水辺ウォッチングは、岩船・朝日村の猿沢集落の中を流れる前ノ川と、関川村の荒川のほとりのカジカ養殖場の見学だった。
前ノ川は、集落の家並沿いに流れている小さな川。はっきり言ってしまえば、どこにでもあるような川だ、ふた昔前は。昔風の家が立ち並ぶその脇に、ちょろちょろときれいな水を流しているその風情に、僕はなんだか懐かしさを感じてしまった。見慣れている、しかし、今ではどこからも姿を消してしまった水の光景をこの川に見つけた気がしたんだね、これが。今のまちづくりの常識から言えば、こんな小川なんか、よくてコンクリート三面張り、へたすりゃ暗渠になったり埋め立てられてしまうのがオチだろう。それが、実に自然に近い形で残っているんだな、この川は。この日参加していた水辺の会会員の石月さんが水底からカワニナを発見して、「ホタルもいるね、ここには」とおっしゃっていたのが、この川の水のよさを端的に物語っていた。
さて、次は、カジカ養殖場。関川村が建設した施設を、「望屋養魚」の松田繁雄さんたちが丸々借り上げて、たくさんのカジカを養殖して出荷している。中を見せてもらったが、広い施設の中いっぱいに、底の深いたらいのような水槽が並び、そこにまあ数え切れないほどのカジカがわにゃわにゃとうごめいているのだ。カジカはなかなか人相が悪く? 丈夫そうに見えるんだけど、実はけっこう繊細な魚で、水温が上がりすぎたり水が汚れていたりすると、すぐ死んでしまうのだそうだ。この夏の猛暑の時は大変だったらしい。そんな苦労話をお聞きしつつ、僕はちゃーんとここで売られていたカジカ酒セットを買ってしまった。帰ってからさっそく行きつけの飲み屋に持っていって作ってもらいましたよ、カジカ酒。うまかったなあ。
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