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新・にいがた水紀行・4
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清潟公園を歩く
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小船井秀一
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子供のころは、地図を眺めるのが好きだった。少ない小遣いをやりくりして、国土地理院の五万分の一や二万五千分の一の地図を買っては、一日中部屋で眺めていたりしたもんだった。自転車を買ってもらい、行動範囲が広がってからは、地図をもって遠くに(といってもあくまで子供の感覚の上でのことだが)走っていくのが休みの日の楽しみだった。 ある日、いつものように、北蒲原の方の地図を眺めていたら、加治川の左岸近くに、ぽつんとまあるく、湖があることに気づいた。祖母や父親の故郷の紫雲寺町にあることもあり、いつか行ってみようと思っていた。で、ある夏休みの一日、例によって新潟から自転車で地図を見ながら走って、その湖を見に行ったのだった。
それは、林とヤブと畑と田んぼに囲まれた、本当にまんまるい湖だった。歩くのさえ苦労するほどの「けもの道」のような細い道をたどってやっとたどりつけるような、全く「手つかず」の湖。どっかみたいに遊歩道が整備されているなんてことは全くなくて、湖畔一周なんてハナからあきらめなけりゃならないくらいのところだった。釣り人はたまに来るらしくて、缶ジュースの空き缶やビニール袋なんかは少し水辺に置き去りにされていたが、それでも、地元の人以外は誰も知らないような、そんな感じ。水は、すごく澄んでいた(ように思う。何せ昔の記憶だから)。
公園の入り口には、きれいに整備された駐車場が用意されている。台数はけっこう入りそうだ。階段を降りると、かつて見た湖が広がっていた……と言いたいところだが、正直、なんとまあ、こんなふうに広がっている湖だったのか、と思って、ちょっとびっくり。すっかり見通しがよくなっちゃってるのね。昔の、あの大ヤブに囲まれた、平場なんだけど「深山幽谷」の趣のあった様子とは、もう全然違うわけで。
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